■Siete(シエテ)■

かわいい、あのこ

【かわいい、あのこ】

 日がな一日ぼんやり天井を眺めるのが日課だった。時々マリア先生が診察に来るくらいで、来訪者すらない物置部屋にずっと閉じこもっていた。
 小さなノックの音で我に返ると――マリア先生は昨日来た筈なのに――音の正体を知りたくてドアを開けた。
 そこには初めて見る小さな子供がいて、にこっと可愛く笑って言った。
「おにいさま、本をかしてください」
…お兄様?
 よく解らないままその子を招き入れて、好きなようにさせていた。好きなだけ本を読んで満足したのか、バイバイと手を振って出ていった。
 マリア先生以外と会話――声が出ないから筆談だけど――したのが本当に久しぶりで、胸の奥が暖かくなったような気がした。

 それから毎日来てくれるようになって、あの子は弟だというのが解った。

 ある日、あの子…アスターの忘れ物を届けてあげようと部屋を出たら、両親と三人で楽しげにしているのが見えて…、

気付いたら、

あの子の両親は、その辺に転がっていて

あの子は、泣いていた


これで、おそろいだね。
君と私は同じ――だから、一緒に……


私は、君が大好きだよ…
だから、一緒に   ?



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病んでる氏が壊れた話(笑)最後の空白はひどいことばです^q^←
誰からも愛された記憶がないせいで精神崩壊寸前だったのが、弟登場でパァン!なっちゃいましたみたいな^q^

↑このコメントまでモバゲーに載せた超短編。
病ん兄とセシリア率高いので、需要がなくてもこんな短編をちょいちょい載せてます。
もしかしたら「常しえの愛」のプロトタイプも載せるかもしれませんんんんn
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