■Siete(シエテ)■
かわいい、あのこ
【かわいい、あのこ】
日がな一日ぼんやり天井を眺めるのが日課だった。時々マリア先生が診察に来るくらいで、来訪者すらない物置部屋にずっと閉じこもっていた。
小さなノックの音で我に返ると――マリア先生は昨日来た筈なのに――音の正体を知りたくてドアを開けた。
そこには初めて見る小さな子供がいて、にこっと可愛く笑って言った。
「おにいさま、本をかしてください」
…お兄様?
よく解らないままその子を招き入れて、好きなようにさせていた。好きなだけ本を読んで満足したのか、バイバイと手を振って出ていった。
マリア先生以外と会話――声が出ないから筆談だけど――したのが本当に久しぶりで、胸の奥が暖かくなったような気がした。
それから毎日来てくれるようになって、あの子は弟だというのが解った。
ある日、あの子…アスターの忘れ物を届けてあげようと部屋を出たら、両親と三人で楽しげにしているのが見えて…、
気付いたら、
あの子の両親は、その辺に転がっていて
あの子は、泣いていた
これで、おそろいだね。
君と私は同じ――だから、一緒に……
私は、君が大好きだよ…
だから、一緒に ?
**********
病んでる氏が壊れた話(笑)最後の空白はひどいことばです^q^←
誰からも愛された記憶がないせいで精神崩壊寸前だったのが、弟登場でパァン!なっちゃいましたみたいな^q^
↑このコメントまでモバゲーに載せた超短編。
病ん兄とセシリア率高いので、需要がなくてもこんな短編をちょいちょい載せてます。
もしかしたら「常しえの愛」のプロトタイプも載せるかもしれませんんんんn
Copyright (c) 2012 alice* All rights reserved.